ウォーターサーバーを生んだアメリカの飲水・水道水事情

シェアする

ウォーターサーバーを生んだアメリカの飲水・水道水事情
この記事の所要時間: 418

日本のように水道水が飲める国は非常に少なく、一般的には約15カ国程度ともいわれています。ほとんどの国では水道水はそのまま飲むことができず、基本的にミネラルウォーターを買わなくてはならなかったり、自分でろ過しなくてはならなかったりします。では、大国、アメリカの水道水事情はどうなっているのでしょうか。その歴史と水質について調べてみました。

ウォーターサーバー発祥の地・アメリカ

ウォーターサーバー発祥の地・アメリカ実は、アメリカがウォーターサーバー誕生の地だということをご存知ですか。その歴史は古く、今から100年以上も前にろ過装置つきのウォーターサーバーがアメリカ南西部で普及し始めていたのです。

 

衛生面より安定供給が重視された時代も

アメリカ南西部アメリカ南西部は乾燥した気候のため、その当時水を確保するには、多くの時間と労力をかけて遠くの土地から水を運んでくる必要がありました。そのため当初のウォーターサーバーは衛生的な水の安定供給という面より、労力をかけずに確保できるという面でのメリットが重要視されていたようです。やがて1930年代に入ると、水道水が確保できない地域を中心に普及し、多くの家庭や会社でウォーターサーバーが使用されるようになっていきました。アメリカにおける宅配された水を飲む文化、もしくは土壌が浸透したのはこうした背景があります。

世界一水道水に厳しいのはアメリカ。全米トップの水質を誇るのは…

世界一水道水に厳しいのはアメリカ現在、アメリカでは水道水の普及率が100%に達しています。そして水道水の基準は日本よりもはるかに厳しいといわれており、日本では約50の水質基準が定められていますが、アメリカではおよそ300もの規定があり、つねに新種の細菌にも検査の目を光らせているのだとか。その一面からいってアメリカの水道水は日本の水道よりもはるかに安全だといえます。

ちなみに、アメリカでは州やエリアごとに異なる水質基準が決められています。ですから国内どこでも最高水準というわけではないことは考慮にいれなければいけませんが、とくに全米屈指の水質と美味しさを誇るのがニューヨークの水道水。ニューヨークの水道水は、自然保護区のキャッツキル山脈一帯で自然にろ過されたものを使用しているそうで、同市の水道水は「The American Water Works Association (アメリカ水道協会)」が毎年開催している全米水道水コンテストで22組中第2位を獲得した実績があるほど。そんなおいしい水をアピールするためか、毎年夏になると「Water On The Go (ウォーター・オン・ザ・ゴー)」というイベントが開催され、仮設水飲み場が市内のいたるところに設置されるのだそうです。

アメリカのウォーターサーバーでは軟水が人気?

アメリカのウォーターサーバーでは軟水が人気?安心して水道水が飲めるようになった現在のアメリカでも、ウォーターサーバーの普及率は日本より高く、しかもちょっと意外ですが、軟水が人気なのだとか。たとえば日本でもおなじみのミネラルウォーター「クリスタルガイザー」はシャスタ山地から採水された軟水で、赤ちゃんの調乳にも使えることから人気を集めています。また、日本でも美肌効果があるとのことで沖縄や北海道の海洋深層水がウォーターサーバーでも人気ですが、それはアメリカでも同じで、ハワイの深海から採水している海洋深層水も注目を集めているそうです。

アメリカが抱える水質よりも深刻な問題

アメリカが抱える水質よりも深刻な問題現在、アメリカで懸念されているのは水質問題よりもペットボトル問題。水道水は安全とはいえ、やはり飲み水はミネラルウォーターが一般的なようです。ボトル飲料水には、日本と同様、石油を原料とした使い捨てのペットボトルが使われています。米国で使用される年間290億本の飲料水用ペットボトルを生産するためだけに、1,700万バレル以上に相当する原油が必要とされているのです。そしてアメリカで消費されるミネラルウォーターは年間300億リットル以上。ミネラルウォーターを飲めば飲むほど石油を消費していることになるので深刻な社会問題へと発展しており、サンフランシスコではペットボトル飲料水の販売を公用地で禁じる法律を制定したほど。日本では、植物由来の素材を一部(5〜30%)に使用したプラントボトルを採用するメーカーもあり、対策は進みつつあるようですが、他人事では済まされない日が来るかもしれません。

おわりに

アメリカの水道水は世界的に見ても安全性はトップレベルを誇ることがわかりました。しかし自然が豊かで衛生管理の行き届いた水道水が普及しているからといって、その水が必ずしも万人にとっておいしいとは限りません。実際、アメリカでも水道水を飲み水として利用する人はほとんどおらず、ミネラルウォーターを購入して飲み水としているほど。また、アメリカの水道水は安全で安心することはできますが一般に硬水が多いため、軟水に慣れている日本人にとってはおいしくないと感じるかも知れませんし、お腹をこわしてしまうケースあるようです。旅行でアメリカを訪れる機会があったら、以上の点をチェックして水を選んでみてはいかがでしょうか。

スポンサーリンク

シェアする

フォローする

スポンサーリンク