実は水不足気味?オーストラリアの飲料水事情

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実は水不足気味?オーストラリアの飲料水事情
この記事の所要時間: 56

オーストラリアといえばコアラなどの固有種や豊かな生態系やなどが思い浮かびますが、実は、オーストラリアは本土の18%が砂漠ということもあり、人間が住む大陸の中で最も乾燥している地域といわれています。そのため慢性的な水不足の問題を抱える地域の一つで、生活用水を確保することは、住民にとっての重要な課題であり、また僻地で暮らす人にとっては死活問題と言えます。実際、オーストラリアの飲料水事情はどうなっているのか調べていきたいと思います。

オーストラリアの水の種類

オーストラリアの水の種類
オーストラリアは気候が乾燥しているため、飲料水の入手は非常に重要となります。オーストラリアの水道水は、一般的に軟水で日本とほぼ同じ。水道の水は飲むことも可能ですが、一部の地域では硬水であったり、フッ素が入っていたりして、日本とは成分が違う場合があるようです。オーストラリアの水道水を飲むときは、「Drinking Water」と表示されている水を飲むようにすれば、比較的安心して飲むことができるようです。

お店で買える水の種類は、普通の水である「Still Water」「Spring Water」(スティルウォーター・スプリングウォーター)と、炭酸水である「Sparkling Water」(スパークリングウォーター)があり、料金はおよそ1~3ドルほどで購入することができます。

浄水器を利用して水道水を飲むのが一般的

浄水器を利用して水道水を飲むのが一般的

水道水は「Tap Water」と呼ばれ、オーストラリアの多くの家庭では、自宅の水道に浄水器を取り付けて、飲用水として利用しています。ミネラルウォーターも、オーストラリアのスーパーマーケットやキオスク、自動販売機やカフェなど、あらゆるところで手に入れることができますが、値段がやや高めなため、自宅でペットボトルに水道水を入れて持ち歩きする人も多いようです。ちなみに、レストランでオーダーする際には、無料の水道水か有料のボトルウォーターを選ぶこともできるそうです。

美味しくて評判!エアーズロック周辺の水道水

美味しくて評判!エアーズロック周辺の水道水

オーストラリアの観光名所、エアーズロック周辺の水道水は、地下水の水を汲み上げて利用しています。成分に多少の塩分を含み、カルシウムやミネラルも豊富に含むため、とても美味しい水といわれています。この地下水は海底の水で、他の地域の水道水に比べて、ミネラル約6倍、カルシウム約2倍を含んでおり、健康や美容にいい水として注目されています。また、エアーズロック周辺の地下水は、石鹸がよく溶けて入浴や洗濯にも向いているという特徴もあるそう。観光旅行で訪れた際には現地の水を試してみると旅の思い出になるかもしれませんね。

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給水制限で水の確保に注力~「Water For The Future」~

給水制限で水の確保に注力
この国の一般常識としてシャワーは1人4分まで、洗車をするのにホースは使用禁止、庭の水やりにスプリンクラーは禁止、散水できる日も番地により曜日を制限など、水の節約は徹底しています。

事実、オーストラリアには給水制限のシステムがあり、状況に応じて水の使用が規制されています。給水制限には1〜4までのステージがあり、ステージが上がるにつれて規制が厳しくなっていくのだそう。とくに、「乾期」である夏場(日本の12月~2月にあたる)は水の使用が厳重に管理されています。たとえばステージ2のレベルの場合、庭にある花や草木の水まきが朝の6時~8時までの2時間と制限をされるといった具合です。この程度の制限であれば食事や入浴などの生活に支障が出るわけではありませんので、国民も不自由さを感じることなく積極的に節水に協力できるというわけです。

すでに西オーストラリア州の州都であるパースでは、水不足解消のため、海水を淡水化し飲料水用に使っているのだとか。またブリスベンでは、「下水を浄化処理し、飲用として使うことになるだろう」とニュースで取り上げられたことも。

オーストラリアの経済と生活に深刻な影響を与えかねない水不足問題。その打開策のひとつとして、現在、オーストラリア政府は「Water For The Future」(未来のための水資源)という取り組みを行っています。この計画は一貫した全国的枠組みを作るもので、国内の河川に影響を与えないために、正常な量を保つための水の供給を行い、オーストラリアの家庭、ビジネス、農業のための給水を確保しようとしています。

おわりに

日本で暮らしていると無尽蔵だと錯覚してしまいそうなくらい、何不自由なく使われている「水」。しかし、世界ではオーストラリアをはじめ地形や天候のおかげで水不足に悩まされている地域は少なくありません。「水」は人類で分け合う必要不可欠の資源のひとつです。ふだんから手を洗うとき、歯を磨くとき、食器を洗ったり、お風呂に入るとき、いつもより意識して節水してみてください。日ごろから心がけていれば、旅先で不便を感じることもありませんし、何より水不足問題を抱える世界の国々と「水」を分かち合う感覚を忘れないようにしたいものですね。

オーストラリアデータ

人口 21,507,717人
面積 7,692,024km2
GDP 9,144億ドル

外部リンク
オーストラリア連邦政府
地図

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